花粉症には和精油とどまつ、ゆず、ハッカ和精油

春めいた時期になり気温も少しずつ上がり、過ごしやすい季節になってきましたが、花粉症が気になる時期になってきました。私が住む静岡県も花粉症情報のこの先1週間は、雨の降る日が少なく、大量飛散が続くおそれがあり、大量飛散となる日が多くなります。雨で飛散が少なくなる日もありそうです。各地ともに万全な対策が欠かせません。そこで花粉症対策のアロマ対策について触れていきたいと思います。
令和7年から当店でもお取り扱いを始めた「かおりと」の和精油のとどまつ精油は香りが良くお勧めです。とどまつとは、日本のクリスマスツリーなどでよく知られるモミの木。常緑針葉樹のモミは、ロシアや北アメリカ、モンゴル、中国など北半球の寒冷地で広く生育しており、種類も約40種ほどあると言われています。そのなかでエッセンシャルオイルに使用される代表的なものが、ロシア産の「シベリアモミ(シベリアンファー:Siberian fir)」と北海道に生育している日本の「トドマツ」このトドマツの正式な種名は、マツ科モミ属トドマツ(Abies sachalinensis Masters)で、モミ属であることを示す「Abies」と名前がついています。「Abies」とはラテン語で「永遠の命」を意味し、寒さが厳しい地域でも葉を落とさないその姿が生命力の象徴とされてきたためで、古くから神聖な木としても大切にされてきました。
エッセンシャルオイルとしてのモミ
天然のモミは標高が2000メートルを超えるような非常に高いエリアに生息しています。しかし日本国内では地形上、尾根が連なる場所が多く、天然のものを採取することは困難であるため蒸留されるエッセンシャルオイルは植林したモミ科のトドマツが使用されることが一般的です。そのため、天然のモミを使ったロシア産シベリアンモミ精油とトドマツから取れる国産モミ精油の香りの印象は少し異なります。シベリアモミ精油の香りはフレッシュでクリア、ウッディ調なのが特徴。たいして、和精油である国産のモミ精油の香りの特徴は少し甘みがありながら爽やかな香りです。
このとどまつ成分の抽出部位の枝葉抽出方法で水蒸気蒸留法色で採れた抽出液が花粉症に効くため最近よく話題となっています。香りはトップ~ミドルノートでその爽やかな香りは、心を洗い流してくれるやさしい香りです。代表成分で、カンフェン、ボルニルアセテート、α-ピネン、β-ピネン、リモネン、オシメン、ミルセンが主でこの成分が花粉症対策におすすめです。他にも芳香浴・アロマバス・マッサージ・ハウスキーピングなどアロマクラフトにも最適です。
ととまつだけだと苦手な方や、少し物足りない方、小さなお子様がいらっしゃるご家庭でしたら、ユズやハッカの和精油を数滴足してあげるとバランスがとれた香りになりお勧めです。実は、ゆずの皮(白いワタの部分など)に含まれる「ヘスペリジン」というポリフェノールの1種に抗アレルギー作用があり、花粉症にはうってつけで、このヘスペリジン、他にも毛細血管を強化したり、血流を改善、また血液中のコレステロール値も改善するなどさまざまな働きがあり、ゆずに含まれるヘスペリジンの量は、みかんやレモンと比較できないほど多いそうです。
他にもティートリーやユーカリ精油もおすすめですが、ローズマリー精油には、ピネン、カンフェン、ユーカリプトール等の成分が含まれています。これらの成分は、気道を拡張し呼吸を楽にする作用があります。また、抗炎症作用もあるため、花粉症の症状緩和に役立ちます。ただし、ローズマリー精油を過剰摂取すると、神経毒性があるため、使用量には注意が必要です。
おすすめの使い方: ディフューザーやマグカップ吸入。鼻づまりや喉の不快感を和らげ、呼吸をスムーズにします。
材料:
- 杉(葉の部分の精油)1滴
- ヒノキの葉(葉か樹の部分の精油)1滴
- マツの葉(精油)1滴
- 精製水 50ml
- 霧吹きスプレー 1本用意 ※デュフューザーで拡散するのも効果的です。
- 花の部分は花粉症には良くありませんが、葉や樹の部分は花粉症対策になります。

監修:水野かよ